引き裂かれた絆
- 文化芸術活動
- 2016/02/27
『引き裂かれた絆』?いま、問われるハンセン病問題
ふる里へ戻してください
◇主催 清水町教育委員会
◇企画運営 NPO法人ウォーター・ビジョン ◇日時 平成17年9月10日(土) 夜7:00?8:30 ◇お話 平野 昭 氏 元患者 ◇会場 清水町公民館 第2会議室 入場無料 |
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1996年,らい予防法が廃止されたことと、その二ヶ月前の6月11日、たった一人の兄をお粗末な医療事故病死させました。残念でなりませんでした。兄は最後の言葉として「実母を・・・」探せと言っているようでしたが、はっきりと聞き取れませんでした。兄の没後、私は、私と兄を生んでハンセン病に罹患した母(1935年頃)兄の発病(1941年)のことから、犯罪者家族的差別偏見を受け始めたハンセン病家族が、音を立てて崩れて行った家族の崩壊。
兄弟が別々に強制収容された中で兄の危篤を知らされ、多磨全生園に転園を願い出て以来、多磨全生園の一員として療養生活が始まり、隔離された施設で兄の看護に努めました。その甲斐があり兄は元気になりました。
それから私の第二の人生が始まります。数十年後、兄を多磨全生園の納骨堂へ納めてから、2000年1月、入所者自治会が発行する月刊誌「多磨」に、私の家族が受けてきた被害を自分の個人史を含め記録として訴えるために連載を投書しました。それが「家族の肖像」という表題となりました。