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教育たる個性教育の実施【成川光弘】

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  • 2016/06/11

教育たる個性教育の実施
【成川光弘】
平成12年6月号


 教育に関して、最も重視されているのは、人間としての愛情を基本として自ら成長しつつある素質としての個性に立脚して、これを敬愛してこれを統制して、より優れたる全体的価値を究極の目標としてあり得ると共に当にあるべき最高の真の個性を内面的に完成してその活動力を高めて、もって現世に浄土を実現させるための根源を養うためである。従って最高の真の個性の内面的完成とは身体を強健にして智を磨き情を豊かにして意思を強くして以って人格の活動力を発展させることである。これら一切のことは生徒達の発達に従ってその実行に関しての方法なのである。教育の遂行に当たっては一定の規定があるのである。これと共に他方にあっては、人間の本性と生徒の特性とに立脚して全ての教育の実践はこれに適応しなければならないのである。更に自己の行う教育の効果を観察してそれが可能であるとすれば現今の教育制度に対して批判と改善とを加えるべきである。個性の教育を真に行うには一切の至愛の立場に於いて研究して理解して、それを実行に移すべきである。何故ならば、至情は至情に依って人間を動かすのが個性教育の出発点であり帰着点であるからである。人智を磨くは敬愛の心を開くことにあるのであるから従って生徒を指導するものは常に己を慎み行動を正しくしてその職に精心して社会の目標となり生徒の模範となり父兄、生徒、一般人よりその人格を敬意されてその勤労に感謝される様でなければ真の教育は不可能であると考えるのである斯様なる事柄に関しては今も昔も変化のない不動の思想であり、即ち現在に於ける教職にある者の中では一般的なるものであるけれどもここで再認識を願望するのである。従って、広義の意味に於いて日本の教育の発展に寄与することが可能であると私は心より期待するものである。


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作成日2002年8月6日