文化芸術活動

第150回泉のまち音楽会を終えて

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  • 2016/06/23

 

 

 第150回泉のまち音楽会を終えて

 

浜辺の歌」を弾き終わった84歳の斉藤仁さん

 

特定非営利活動法人ウォーター・ビジョン  理事長 松浦正美 
.はじめに

 平成17年6月25日()午後4時、清水町公民館ホールにいるウォーター・ビジョンの会員9名は、「第150回記念泉のまち音楽会―第3回私は名演奏家」を無事やり遂げた安堵感に満たされていた。
「第150回記念泉のまち音楽会―第3回私は名演奏家」は、子どもさんからお年寄りまで、年齢を問わず、ピアノ等の楽器を習っている人々が、4分以内の条件で自由に演奏して頂くものです。今年は、昨年より14組多い80組の方が出場した。午前11時に始まって、終わったのが、午後4時。5時間に及ぶ音楽会は、主催者として、大変気苦労の多いものでした。

泉のまち音楽会は、清水町教育委員会が主催し、特定非営利活動法人ウォーター・ビジョンが企画・運営して実施している音楽会です。
もう少し解りやすく云うと、「泉のまち音楽会」に掛かる経費は、清水町教育委員会が負担し、アーチストの手配や広報、会場の設営等音楽会を開催するための事務的なことは全てウォーター・ビジョンが行う、というものです。

ウォーター・ビジョンは、地域の身近な音楽家を招いて、気楽に聴ける無料のクラッシックコンサートを清水町公民館ホールで開催することで、清水町における音楽文化を飛躍的に向上させることができることを清水町教育委員会に訴えてきた。
そのために、清水町公民館ホールにグランドピアノを配備するよう要請していたところ、平成11年4月、カワイ製のグランドピアノ・ボストンが配備され、翌月の5月22日
()から、毎月必ず、第3、第4土曜日に、「泉のまち音楽会」を開催し続け、今回の150回目の音楽会になったものです。

 「第1回泉のまち音楽会」は、“柿田川アンサンブル”によるシューベルト作曲のピアノ五重奏曲“鱒”の全曲演奏。会場は、パイプ椅子を120脚用意したが、足りなくなり、立見も出る大盛況。200名を超えるお客さんが入場した

以来、6年間にわたる「泉のまち音楽会」の実施状況は、次のとおりです。

 

  年度 回数 来場者 平均来場者 出演者
平成11年度 22 2230人 101,4人 41人
   12年度 26 2150人  89・6人 60人
   13年度 24 2443人 101・5人 56人
   14年度 24  2230人  92・9人 68人
   15年度 24 2673人 113・3人 51人
   16年度 24 2605人 108・5人 40人
   17年度 6 700人 116・7人 6人
  合計 150回 15.031人 100.2人 316人

 

泉のまち音楽会には、毎回、凡そ100名の方がご来場し、1年間に2.100人?2.600人の来場者あることがわかります。出演者は、延べ300人を超えている。

2.振り返って見ると

始めた当時は、出演して頂く演奏家を探すのに大変苦労したが、7年目の平成17年度の場合、
年度当初にほとんどの「泉のまち音楽会」の出演者を決めることができるようになった。

 「泉のまち音楽会」は、十分な設備が整っていない小さな町の古い公民館ホールを使用しての音楽会ですが、
ご来場の皆様も大変喜んで頂いていますし、演奏する出演者の皆様も喜んで頂いていることから、
地域の音楽会として定着することが出来たと思います。

 さらに、「泉のまち音楽会」は、沼津文化協会の企画・運営の「沼津市のふれあい音楽会」や伊豆の国市の「アクシスの夕べ」、
三島市の谷田公民館の「地域ふれあいコンサート」の開催を促した。

 年間を通じて毎月2回、必ず開催されるクラッシク音楽を中心とした無料のコンサートを開催している市町村は、
日本中何処を探してもないと思います。地元の音楽家の皆様には、既に6年も開催しているので、馴染みになっていますが、
時々、関東や関西の人が演奏する場合があると、その演奏者はびっくりして帰ります。

 音楽大学を卒業し、オーケストラの団員として、又はソロのピアニストとして生活できる人は、
ほんの一握りの人達で、殆どの音大卒業生は、自宅でピアノ教室を開いたり、
中学校や高校の音楽教師として生活しているのが実情です。こうした人達に、
演奏する機会を提供すると共に、生の音楽会を聴くことの素晴らしさを地域の皆様に知って頂きたい、
と思って始めた「泉のまち音楽会」です。

 始めた当時は、150回まで「泉のまち音楽会」が続けられること等思ってもみなかったし、
平均して毎回
100名の来場者があるなど考えられなかった。

.泉のまち音楽会の成果

 「泉のまち音楽会」に出演して頂いたアーチストは、300名を超えた。そして、「泉のまち音楽会」に出演したアーチストを中心メンバーとする「伊豆室内オーケストラ」を編成し、熱海市のヴァイオリン二スト・沼田園子さんを音楽監督に迎えて、平成15年から毎年、「伊豆ニューイヤーコンサート」を開催するまでに、この小さな町の小さな音楽会が発展したことを思うと、感慨深いものがあります。

 150回から200回、そして500回、1.000回へと「泉のまち音楽会」を続けられることができることを夢みています。

 

 

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「泉のまち音楽会」ではお越しいただいた方にお抹茶のサービスをしております。
 

 



演奏会の様子


      

     

     

   

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作成日2005年7月6日